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▼ 海の祭礼   引用
  あらや   ..2017/11/05(日) 13:42  No.413
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 森山は、「プレブル号」の消息をたずね、
「私ハ、ソノ軍艦ニ乗ッテ帰国シタ捕鯨船員ラナルド・マクドナルドカラ、英会話ヲ教エテモラッタ。カレハ元気ダロウカ。ナニカ知ッテイルコトガアッタラ、教エテ欲シイ」
 と、真剣な表情でたずねた。
(吉村昭「海の祭礼」)

ラナルド・マクドナルドの碑が利尻島にあるんですね。
http://www.town.rishiri.hokkaido.jp/rishiri/2505.htm
車を使わなくなったのでもう行くこともないだろうけれど、記憶にはとどめておこう。なにかの拍子に…ということはあるだろうから。

読んでいて、何かにつけて思わぬ邪魔が入り難航する「人間像ライブラリー」の今を、どこかで森山栄之助の姿に重ねている自分がありました。

 
▼ 同人雑誌   引用
  あらや   ..2017/11/05(日) 13:49  No.414
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新潮社の「吉村昭自選作品集」には毎号に月報「私の文学的自伝」が付いていて、その第九号月報が興味深かった。ちょうど吉村昭の同人雑誌時代にあたります。

 私は、「文學界」で没になった中篇小説『少女架刑』を、丹羽文雄氏の主宰する同人雑誌「文学者」に投稿した。
 『少女架刑』は、「文学者」十月号に掲載され、その月の合評会で激賞してくれる人がいて、私は嬉しかった。しかし、同人雑誌評ではほとんど無視され、「文學界」の同人雑誌評でも、死者が「私」であるというのは不自然だ、と数行書かれているだけであった。
 私は、やはり、『少女架刑』が「文學界」編集部で不採用になったのも無理はないのだ、と、あらためて思った。
(中略)
 私は、「文學界」に発表した『貝の音』の評にひそかに期待していたが、文芸時評では全く黙殺された。文壇に登場するのは、きわめて至難であることを、私はあらためて意識し、打ちひしがれた思いであった。
 芥川賞候補に二度えらばれ、文芸誌に一作のりはしたが、私は、それがほとんど意味のないことであるのを感じていた。たまたま、そのようなことがつづいただけのことで、私は、依然として同人雑誌に作品を寄せる人間であるのだ、と思った。
(吉村昭「私の文学的自伝・九」)



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