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▼ 寮生 一九七一年、函館。   引用
  あらや   ..2018/03/04(日) 18:43  No.439
   勉強しながら聴く、ラジオの深夜放送が好きだった。
 道央の町に住んでいるときは、北海道放送(HBC)の深夜放送を聴いていた。『オールナイトほっかいどう ヤング26時』という番組だった。ローカル局の人気ディスクジョッキーがいたのだ。
 白馬康治、柴田恭、バード山本、金子亭ピン助、黒沢久美子……。
(今野敏「寮生」)

ふーん、こんなにディスクジョッキーいたっけ? 白馬康治が毎晩出ばっていたような印象ですけど。どうして北海道はこういう変な頑張り方をするんだろうって、当時も思ってました。「パックインミュージック」が聴きたいだけのに、なんでこんな陳腐な道民たちにつきあっていなきゃならないのか…と。

1955年の三笠市生まれとあるから、私と三つ違いですか。70年安保を高校三年で迎えるのと、中学三年で迎えるくらいの違いですね。(←この小説のキモでもありますね。) 函館ラサールの一年、二年、三年生の違いとか、遺愛の二年生という設定が上出来でした。今野敏の本読むのこれが初めてなんだけど、『隠蔽捜査』読んでみようかな。

 
▼ 1991年   引用
  あらや   ..2018/03/16(金) 18:04  No.440
  「コピーの脇にある機械は何だい?」
 佐伯は尋ねた。
「レーザー・ファイリング・システム」
「何だって?」
「レーザー光線を利用するコンパクト•ディスクというのはご存知ですね。そのコンパクト・ディスクにデータを入力したり、検索したりする機械です。つまり、コンパクト・ディスク一枚が、ファイリング・キャビネットに当たるわけです。コンパクト・ディスク両面にA4で約一万枚のデータが入力できます」
(今野敏「潜入捜査」)

私にとっては「やあ懐かしいな…」としか言い様のない時代。1991年(平成3年)。小樽に来た年だったかな。車にスワン社機材の一切合切を詰め込んで北日本フェリーで来たんだけど、その時のパソコンはNECの16ビットパソコンだったと思う。まだ「ケータイ」は登場していない。勤めた女子短大で、ただの小型電話だった携帯電話が、デジカメやメールができるくらいまでに進化した十年間の女の子の変化を眺めてすごすことになる。

なんで、こんな昔の本を読んでいるかというと、『隠蔽捜査』が常時貸出中で、なかなか第1巻から揃わないから。この本は、1991年『聖王獣拳伝』(←時代だね!)のタイトルで天山出版から出たものが、『隠蔽捜査』ヒットのあおりをくって再発されたものらしい。書架にはこういうものしか残ってない。私は全然OKですけど。

 
▼ 2010年   引用
  あらや   ..2018/03/17(土) 09:10  No.441
  「おまえの得意のインターネットで調べてみたらどうだ?」
「あ、そうですね」
木島は携帯電話を取り出して、しきりにボタンを押しはじめた。
皮肉のつもりで言ったのだが、通じない。木島が手にしているのは、普通の携帯電詁には見えなかった。つい、興味を引かれて尋ねた。
「それ、何だ?」
「携帯ですよ」
「ただの携帯には見えないけどな……」
「ノキアのスマートフォンです。海外では、これを持つのはジャーナリストやビジネスマンの常識ですよ。フルブラウザなので,パソコンのサイトが見られるんです」
「日本ではあまり普及してないな……」
「キャリアのシステムが海外とは違いますからね。まったく、日本のキャリアはどうかしてますよ。ワンセグだ、ミュージックだ、ムービーだって、くだらない機能ばかり優先して、こういう基本的に大切な機能を持つスマートフォンをないがしろにするんだから……」
木島の携带電話についての講釈など聞いているつもりはなかった。
(今野敏「天網 TOKAGE 2」)

スマホ前夜。

2011年2月、千葉の峯崎ひさみさんを訪ねた時、東西線の中で向かいの座席の男がやってる動作が変だ。指で何かやってるのだが、子どものゲーム機でもないし。何、あれ?
というのが最初の目撃だったのかな。その年の大晦日、小樽へ帰る電車の中で、声高にケータイで話しているオバサン以外、全員下を向いてスマホとお話している光景を目にすることになる。



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