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阿部信一『有島の里』をアップしました。 三分冊に分けてあります。[1]は内容的に「阿部一族」とでも云える部分。[2]が『カインの末裔』のモデル「広岡吉太郎」物語とでも云える部分。[3]は「有島武郎」「有島記念館」に関する雑纂となります。
山麓の作家をあれこれ読んできましたが、私のささやかな感想で云えば、有島文学に触発されてものを書きはじめた山麓の作家はいないと思います。(滓みたいな作品まで拾い漁れば、そりゃあるだろうけど…) みんな、もっと切実な自分の内面(戦争とか、戦後開拓とか)に従って作品を書きはじめている。阿部さんの作品も当然自己の内面の発露に決まっていますが、ただ、生まれた場が有島(山本)農場だったことが、その作品を特別なものにしていると思うのです。稀有に思う。
「人間像」デジタル復刻を一号休んでも、ライブラリー化する価値はあった。 一週間遅れましたが、これから第27号作業へ。
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