| 3月7日より「人間像」第71号作業は始まっています。現在、冒頭のP田栄之助『ニッポン・ピカレスク』を終え、次の加藤テル子『城の姿』に入ったところです。 第71号は250ページ超の大冊ですので、いつものように一冊丸ごとの処理を終えてからの公開となると、『ニッポン・ピカレスク』の発表が一ヵ月近くも遅れてしまう。それは、なんとも惜しい、勿体ない、ということで、第71号公開以前にすでに〈P田栄之助〉の項目で『ニッポン・ピカレスク』を公開することにしました。
心ある人たちに読んでほしい。P田氏の著作は生前に発表された『いのちある日に』(講談社,1970.11)一冊がありますが、そこに収録された作品は、 死の環/禿鷹のように/狐憑き/病室にて/日没を前に/別れ霜/雨の中の死者/犠牲者たち と、昭和四十五年当時の「関西文学」「人間像」「近代文学」発表作品が主で、この「人間像」第70号時代の作品群は陽の眼をみないままの状態が今に続いているわけです。そういうことを思うと、ぼーっと一ヵ月も眠らせておく法はないだろうと考えました。それに図書館が閉まっているこんな時期でもありますし。 本を読みましょう。人間像ライブラリーも、感染リスクや人員減(子どもの面倒をみるため出勤できない職員が増えているのだと思う)に耐えながら開店を続けているスーパーやコンビニの人たちを思いながら作業を続けています。
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