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No.817 への▼返信フォームです。


▼ 現代スペインとスペイン語の研究   引用
  あらや   ..2021/03/20(土) 17:45  No.817
  これが『現代スペインとスペイン語の研究』です。ただ、私の持っているのは昭和57年2月発行の第3版なのですが、タイトルが『スペイン文化とスペイン語の研究』になっていますね。初版が昭和46年ですから、さすがに〈現代〉は使えなかったのかもしれません。でも、十年以上の長きに亘って出版され続けているのだから名著なのでしょうね。スペイン語門外漢の私にも面白く読めるんです。例えば、「動詞TENERの直説法現在」では、

 今日は,4月10日,ぽかぽかと暖く,桜(cerezo)は満開,まさに,春爛漫(1a primavera en sugloria = en su plenitud)の季節である。午後,リクリエーション(recreacion, recreo)のドライブ(paseo en coche= automovil)の帰りだという友人が見舞いにきてくれた。その節,胃潰瘍のために煙草をやめているぼくと,その友人とのあいだで,こんな会話のやりとりがあった。

で、スペイン語文とその訳につながって行くという… もうほとんど「人間像」の瀬田「日記」の延長線上という感じですね。

 
▼ 「人間像」第84号 裏表紙   引用
  あらや   ..2021/03/20(土) 17:49  No.818
  申し訳ありません。以前、第84号裏表紙として第85号の裏表紙画像を使ったのですが、図書館で第84号現物を確認した結果、第85号画像では不適切なことが判明しました。こちらが正しい第84号の裏表紙画像です。(ライブラリーの「人間像 第84号」はすでに修正済み)

 近刊予告
「人間像」同人 天理大学教授・瀬田栄之助著
 現代スペインとスペイン語の研究
 東京都 大盛堂出版
 四六版 六〇〇頁・定価 一五〇〇円
 一九七〇年一月刊

〈紹介〉 本書は、真にショッキングな過程を経て生れた。本書の執筆は、昨年春、著者が胃潰瘍に倒れた時点から初まり、本年、癌に移行した際も、彼はその作業を止めず、遂に完成せしめた凄じい瀬田の執念の産物である。本書は、従来の無味乾燥なスペイン語の参考書界の体制を革新する意図の下に一人の貧しいアルバイト学生に語りかけるという新鮮な小説的手法を用い、英・独・仏語を駆使して、現代スペインとスペイシ語を説明している。その内容もスペイン語の大法に初まり、一九三六年の革命美術・歴史・文学・映画etc。スペインに関する必要な知識の全てを網羅している。彼の目ぼしい研究論文多数が収録されている点も大いに注目に価しよう。乞御期待というところである。(針山和美)

 
▼ 「人間像」第85号 裏表紙   引用
  あらや   ..2021/03/20(土) 17:54  No.819
  で、これが第85号の紹介文。「針山和己」は誤植かと思っていたのだが、第84号の「同人名簿」から「針山和己」の表記に切り替わっていますね。「和己」が何号まで続くのか、まだ確認していないけれど、短期間ではないようです。人間像ライブラリーの著者インデックスも「針山和己」表記をひとつ増やすことにします。

 人間像同人による近刊予告 〈一九七一年一月刊行予定〉
 現代スペインとスペイン語の研究
 瀬田栄之助著 大盛堂刊 A5判 一五〇〇円

 本書は、瀬田が昨年病躯を押して執筆した文字通りのライフワークである。本書は従来の無味乾燥な参考書と異り、一人の貧しいアルバイト学生に死期の迫まった教師が彼の持つスペイン語とスペインに対する全ての知識を語り伝えるといった真に独則的な手法が用いられている。瀬田は、大阪外語大と天理大でスペイン文化史と文学史の講座を持つだけあって、本書を埋めるスペインの歴史・美術・文学等々に関する多数の該博な論文は、われら門外漢にあっても大いに興味をそそられるところである。
 目下、再校の段階である。本書の発刊と瀬田の速やかなる快癒を友人の一人として待望するものである。(針山和己)

 
▼ 「人間像」第86号 裏表紙   引用
  あらや   ..2021/03/20(土) 17:57  No.820
   現代スペインとスペイン語の研究
  瀬田栄之助著
  東京・大盛堂刊
  A5判 700頁

 これは本誌同人・瀬田が、本来の素顔に戻って彼自身の本領をフルに発揮した文字通りの労作である。彼は従来のこの種の無味乾燥な書を圧殺して、真にオリジナリティに富み、且つ、ハイ・ブロウな労作を完成した。私は、兼々、瀬田が大阪外語を首席で卒業し、英・米・独・仏語にも通暁し、わが国の語学界でも指折りの逸材であることは噂に聞いていたが、彼は本書でそれを証明した訳である。
 また、瀬田は、スペイン文学が単にヨーロッパの避地の文学ではなく、広くヨーロッパ文学圏に繋るものである事を、ピカレスクやドン・キホーテに始まり、二〇世紀文学の社会派の新鋭・ヒロネリーアやマックス・アウブやガルシーア・ロルカに対する彼の本格的論文を踏まえて茲に実証した。瀬田はスペイン語の解説をするに日本語で不可能な点は、英語で執筆したりしている点も一驚である。瀬田は、この稿を胃ガンで入院中にも退院后の療養中にもエネルギッシュに千枚近くの草稿を執筆した。生命の極限状況に在ってのそのバイタリテーには友人の一人として深く敬意を表すると共に、広く、江湖に喧伝したい。(針山和己)



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