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No.1288 への▼返信フォームです。


▼ 「人間像」第148号 前半   引用
  あらや   ..2026/04/11(土) 16:57  No.1288
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 もう半世紀あまりも過ぎ去ってしまった遥か遠い昔のことだというのに、母に連れられて釧路駅に降りたった昼下がりのことを、私は今でも鮮明に憶えている。
(三浦麗子「霧の追憶」)

第148号の内容は、佐々木徳次『出郷まで』、三浦麗子『霧の追憶』、丸本明子『回虫』、内田保夫『三分の理』、北野広『長生き』、細川明人『再生』、福島昭午『愚人抄』など。もちろん、流ゆり『父・沼田流人の交流(2)』もあります。今、『霧の追憶』をアップしたところ。釧路の街の昭和二十年が描かれていて興味深かった。


 
▼ 愚人抄   引用
  あらや   ..2026/04/20(月) 11:19  No.1289
   外周の二方はガードレールがあって、すぐ森が迫り石狩平野は野幌の大原生林に続いている。この団地はその森の一部を造成して宅地化したものである。
 私は嫌気のさした外周のガードレールを跨ぎ森へ向かった。まったくの衝動的な行為だった。外側は沢になっていてそれを越えると背丈の低い灌木のまばらにある笹原が広がっていた。笹の密生を掻き分ける。その向こうが森となっている。いや森などという生易しいものではなく、大森林なのだ。
(福島昭午「愚人抄(一)」)

原始林へ。福島さんの書くものの魅力は、この野幌の原始林が時折顔を見せることでしょう。あの、森でもなく、林でもなく、原始林としか言いようのない佇まいは、宅地開発にすっかり切り刻まれて今はもうその姿は消えてしまいました。(それでも熊はまだ棲んでいるらしい…) 原始林の中で、二十年前の泊原発を思い起こすというのはなかなかに思弁的な生涯だと思う。福島さんは自分の人生をすべて言葉にしているところが凄い。

 
▼ 看取る   引用
  あらや   ..2026/04/22(水) 15:54  No.1290
   十月二十三日 月曜日
 院長先生の回診が一時半にある。胃の痛いところを押して見る。東大の、胃カメラの上手な江里口先生のお世話になるかも知れないから、よくお目通ししておくように、といわれた。そのときは何のことか分からなかったけれど、あとで分かった。午後、娘も来る。院長先生に呼ばれる。胃癌だと告知された。
(土肥智恵子「看取る―夫・土肥純光の闘病の日々」)

福島 ボクも読んで身につまされてねえ。文章飾ってないし、それだけに読者の想像を掻き立てるものがあるんだなあ。雑記帳のほうはきちんとした文章なんで安心できた。とにかく胸打たれた。
 (中略)
福島 つらいねえ。生命のはかなく消えてゆくサマを看取るというのはねえ。逝くのもつらいけど、残される者のほうがずっとつらい。
(「同人通信」236/第148号合評会)

 
▼ 父・沼田流人の交流   引用
  あらや   ..2026/04/26(日) 00:06  No.1291
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 母が病死したのは九月、農家にとって多忙の時期で、父が急死したのも十一月、雪の来る前の繁忙期、それでも比羅夫の寅さんと美代ちゃんは真先に駈けつけてくれた、現在のように葬儀社が全てとり仕切ってくれるのとは違い、当時は遺体の法浄、白装束、納棺まで身内の手によって処理された。体格がよく、力持ちの寅さんは、母の時も、父の時もかるがると遺体を抱き上げきれいに処理してくれた。父も、母も、最後までお世話になった比羅夫の寅さんと美代ちゃん≠ノは限りない感謝の念で旅立ったことだろう。
(流ゆり「父・沼田流人の交流(2)」/十一、比羅夫の寅さんと美代ちゃん)

引用したい部分、続出です。アップはとっくに終わっているのに、コメント書こうとしては、いろんな思いが溢れて来て書けない。そんな内に、今日、第148号作業が完了してしまった。いい写真ですね。何時間でも見ていられる…

 
▼ 交流 ふたたび   引用
  あらや   ..2026/04/26(日) 00:08  No.1292
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父の何度めかの法事に来てくれたおばさんは私の詰問に負け、やっと重い口を開いて言葉を選ぶようにぽつりぽつりと語った。「なんせ、まつゑちゃん(私の母)がすっかりほれてしまってねえ、おじいさん(母の父親)は怒るわ怒るわ、『お上にたてつくような文士なんぞに大事な娘はやれない、まつゑには良いもらいてが沢山いるんだ』と言ったんだけど、まつゑちゃんが逃げて行ってしまったのさ、なんせ沼田さんは東京帰りのハイカラでモダンな洋服着てたしやさしかった」。
(流ゆり「父・沼田流人の交流(2)」/十九、余市のねえさん)

何時間でも見ていられる…

 
▼ 「人間像」第148号 後半   引用
  あらや   ..2026/04/26(日) 00:12  No.1293
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「人間像」第148号(156ページ)作業、終了です。作業時間、「66時間/延べ日数19日間」。収録タイトル数は「2896作品」になりました。
雪割り作業は四月上旬あたりで終わっているのですが、今度は冬囲いを外したり、冬の間に払った枝(雪が1メートルぐらい積もっているので払いやすい…)などの片付けに時間を取られたからです。やっと元の庭に戻った…

裏表紙、変わりましたね。さあ、第149号だ。



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