| 「無罪でしたね。警察は、そうとうに頭に来てるんじゃないですか?」 「べつに」と伊室は答えた。「送検までがうちらの仕事だった。あの判決で頭に来ているのは、東京地検だ」 「きょうは何か?」 「馬場幸太郎のところに落合千春を派遣した夜のことを、また訊きたいんだ」 斉藤は、意外そうな顔となった。 「再捜査ってやつですか?」 「違う。世間話だ」 「どういうことです?」 「あのころ、送迎係は何人いた?」 (北海道新聞 2016年6月16日/佐々木譲「沈黙法廷」405回)
あれあれ… もうエピローグに入っているのに、新展開なんでしょうか。(真相は…という展開で話を納めるのかな)
珍しく新聞切り抜きで連載小説を読んでます。けっこう楽しい一年半でした。
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