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▼ 手塚治虫漫画全集   引用
  あらや   ..2020/08/27(木) 10:43  No.550
  「人間像」第75号をやっている2020年の夏中、作業の合間や寝る時にずーっと『手塚治虫漫画全集』(講談社)を読んでいました。
じつは、「人間像」作業も三年目に入ると、仕事部屋の中も本や紙書類がけっこう溜まってしまって保管するスペースがなくなって来たんですね。それで、もう持ちきれない、死んだら遺族が処理に困るであろう本については、自分の責任で生前整理しようと考えています。その第一弾が400巻の『手塚治虫漫画全集』なのでした。
読んでいたのは、その300番台が多かったかな。誰もが知ってる『アトム』や『火の鳥』といった名作はとっくに100番台あたりで完結してしまって、300番台くらいになると、全集配本中も描き続けていた連載もの(当然「未完」が多い…)とか、幼児向けや小学生雑誌などに描いていた昔のレアものとか、そういう作品がほとんどになります。文学全集で言えば「雑纂」みたいな部分ですが、今読み返すとなかなか面白い。興味深い。もう晩年です。劇画の台頭で、もう手塚マンガなんか古臭い、そのヒューマンな描線が嫌だとかさんざん言われていて、本人もそれを気にして変に劇画チックな画風を試みたりするのですけど、今度は、そこに描かれた「暴力」や「残酷」って、本当に戦争を知っている人が描くホンマもんの「暴力」や「残酷」なのですから、フィーリングで生きてるだけの若い奴はますます退いちゃうとかね。わりと不本意な晩年…という印象があったけれど、そんなのが今の自分に少しばかり重なって300番台を読ませるのかな。まあ、いいか。そんなこと。

『手塚治虫漫画全集』全400巻、希望する図書館があれば寄贈します。誰でも読める環境に置いてもらえれば有難い。




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