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No.864 への▼返信フォームです。


▼ 「人間像」第96号 前半   引用
  あらや   ..2021/11/18(木) 12:09  No.864
  11月12日より第96号作業へ入りました。今日、巻頭の作品、佐々木徳次『二つの柩』をアップしたところです。第96号の創作は、『二つの柩』以降、針田和明『うそ発見薬』、平木国夫『さい果ての空に生きる(二)』と並ぶのですが、いずれも大作で、全220ページの内、120ページをこの三篇で占めています。また一ヶ月くらいかかるかもしれない。

ここから一ヶ月だと、もう世の中はクリスマスかあ…


 
▼ 間宮茂輔   引用
  あらや   ..2021/11/22(月) 13:52  No.865
   東京ステーション・ホテルのホールは駅の二階だった。はじめてみる。きらびやかな装飾がなく、いかにも大正年代らしい雰囲気で、両先生を偲ぶにふさわしい。すでに参会者が廊下に待っていた。御遺影を渡す。受付の白髪の人が、どうも間宮茂輔氏らしいが確認できない。ここにも二十年の歳月が流れている。
(古宇伸太郎「墓参」)

間宮茂輔(まみや・もすけ)は、私、知りませんでしたね。『墓参』のこの部分も無意識に読み飛ばしていました。お恥ずかしい。(ステーション・ホテルはちゃんと記憶しているのに…)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%93%E5%AE%AE%E8%8C%82%E8%BC%94

第96号、福島昭午『間宮茂輔氏の想い出』、平木国夫『遠くの隣人』を本日アップしました。これより平木国夫『さい果ての空に生きる』に入ります。

 
▼ 上出松太郎   引用
  あらや   ..2021/11/29(月) 18:24  No.866
   やがてアブロは、飛行場の真上で、右に、左に、急旋回をやった。するうち水平に姿勢を正し、不意に機首が下って、急降下にうつった。墜落だ、と誰の目にもそう映じた。ところがクルッと半円を描き、逆さになり元に戻った。そうだ、宙返りだ。永田操縦士も、あんなふうな宙返りをしてみせたっけ。村人が見上げる中で、アブロの宙返りは、二度、三度とくり返された。次に逆転をやり、燕返しをやった。村の人には、それらの正式な名称はわからないが、そうだろうと思った。彼らが思った通りの名前でいいのであった。もちろん逆転に見えたのは宙返り反転《ループ・ハーフ・ロール》、燕返しに思われたのは失速反転《ストーリング・ロール》であった。その他、はじめて見る曲技飛行の数々が展開された。
「こりゃ、名人だ」
(平木国夫「さい果ての空に生きる(二)」)

いやー、上出松太郎、しびれました。もの凄く得した気分。
https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11E0/WJJS06U/0123415100/0123415100100040/ht100040

明日から第96号後半戦へ。今日は『さい果て』の仕上げで疲れたから、これまで。

 
▼ 「人間像」第96号 後半   引用
  あらや   ..2021/12/16(木) 14:22  No.867
  昨日、「人間像」第96号作業、漸く完了です。作業時間は「168時間/延べ日数31日間」。収録タイトル数は「1844作品」になりました。

215ページの大冊ですから、まあこんなものなのでしょう。年内の「100号通過」など、夢のまた夢といった状況です。
215ページの内、じつに77ページを占める上沢祥昭『ある文学徒集団の歴史』ですが、針山編集長から「第99号までに完了するよう」厳命が下ったようで、この後どんどんページ数が増して行きます。先ほどちらっと第97号を見たら、『ある文学徒』だけで130ページに及んでいました。頭くらくらします。

その『ある文学徒』が扱う「人間像」、ついに第50号に到達しましたね。そうか、『たんぷく物語』の登場は第50号の記念号だったとか、小野静子さんを含む東京同人会の笑顔とか、なにか、懐かしいものに溢れていました。少し元気が出た。さあ、第97号、頑張るぞ。

 
▼ クリスマスの贈り物   引用
  あらや   ..2021/12/17(金) 10:15  No.868
  さあ、頑張るぞ!と第97号に取りかかろうとしたのだけど、奥付を見たら「昭和51年6月1日」の発行日になっている。第96号が「昭和50年5月20日」だったから、この間、一年以上の時間が流れている。こんなことは「人間像」の歴史の中ではなかったことなので、また旭川刑務所のミスプリか?とも思ったのだが、そう言えば、第96号の編集後記に気になる一文があった。

寡作な同人の多い中にあって、例外的に量産型なのが平木である。職業柄、海外旅行など多く、決して時間のある方ではないが、今連載中の長篇の他に、いろいろな誌紙に執筆、その間をぬって今作品集の編集の最中である。千三百枚の内容で別冊人間像という形でこの夏か秋には刊行の予定である。まさに情熱の男というところである。

ああ、あれか!ということになったのでした。『別冊人間像/平木国夫ヒコーキの小説特集号』。この号は針山家でも所蔵してなく、北海道立文学館にコピーをお願いしたのですが、後日、厚さ3pほどの紙の束が送られて来た!という代物です。「人間像」史上最大の400ページに及ぶ号なのでした。(通常の「人間像」のサイズだと思ってコピーを依頼したのですが… 道立文学館には本当にご迷惑をかけました。400ページだと知っていれば手伝いに行くんだった…)

というわけで、これから『別冊人間像/平木国夫ヒコーキの小説特集号』の旅に出ます。帰ってくるのがいつになるか、今の時点では想像もつかないです。



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