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新年最初の木曜山行は、マイナーな神社と山を探して、山中で新年会をするのがならわしになっていたが、それも数年前で途切れてしまった。ま、こういう催しは、ある程度の人数がいないと気勢が上がらないので、昨今のごく低調な情勢としてはしかたがない。
新年会とはいかないものの、裏のご隠居さんが手を挙げてくれたので新年山行をすることにした。寒気のひどい今年としては、あまり寒くなさそうな山にしくはないと、要害山を思いついた。
要害山は、調べてみたら10年以上もご無沙汰というので、ならば久闊を叙すのも悪くない。それとセットで、県を代表する武田神社に初詣するのもよかろうと思ったからでもある。この行程は、武田三代に関心があれば、なお情趣深いコースであろう。
久しぶりの要害山は、小広く整地された頂上に、細い竹がはびこっていて、東郷平八郎の石碑がなかば埋もれていた。つい先年、信玄生誕500年と騒いでいたというのに、要害山がこれでは困ったものである。
盆地を睥睨する位置にあり、南側の山の鞍部にはうまい具合に富士がはめこまれ、北側にはぐるりと難攻不落の城塞のような山に取り囲まれ、しかも要害山も、道がなければ容易には登れないような急峻な山である。昔の人はうまいところを見つけるものだと感心させられる。
下山後には、まだ新年のにぎわいが少しは残った武田神社に参拝し、今年最初の山歩きを終えた。
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