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司書室BBS

 
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▼ 初雪   [RES]
  あらや   ..2017/10/31(火) 10:06  No.544
  小樽の初雪です。

四月、雪の残る小樽の街に戻って以来、「人間像ライブラリー」開設に向けて努力をして来ましたが、その私でさえ、まさか初雪の季節まで公開が長引くとは夢にも思っていませんでした。反省です。でも、これ以上早くはならないのです。ここで、その場繕いのいい加減な仕事をしたら、私は一生後悔することになるだろう。

私たちは2017年10月31日の後世から眺めているから、もう「人間像」が第19号から活版印刷になることも知っています。でも、1951(昭和26)年の初雪の頃、喜茂別の教員住宅で小説「二十代」を書いている御園小学校教諭・針山和美青年にはそんな未来があるかどうかさえわからないんですよ。自分の人生がどうなるかわからないけれど、とにかく今自分が書ける最高の作品を書かなくては…という思いだけで今夜も机に向かっている針山青年の姿を忘れないようにしたい。


 
▼ 寄贈  
  あらや   ..2017/10/31(火) 11:16  No.545
  クリックで拡大表示 ( .jpg / 72.5KB )

現在、「人間像」第19号の直前で発行された「別冊人間像」第1号のデジタル復刻をやっています。ガリ版刷り。全66ページの内、針山氏の小説『二十代』が44ページを占めるという変則の構成。『二十代』は長編小説であるばかりではなく、小説が扱っている舞台が羊蹄山麓の小学校ということでも、なにか、これからの針山氏の転回点を予感させるような作品です。

話は変わりますが、「人間像」第19号の復刻が終わり、「人間像ライブラリー」のインターネット公開が確認できた時点で、「路苑」、「道」創刊号〜「人間像」第18号、「別冊人間像」第1号の全19冊は北海道立文学館に寄贈となります。
寄贈とするのにはいくつかの理由があります。まず、針山家や人間像同人会の意向であることがひとつ。寄贈先が北海道立文学館か図書館かについては若干意見のちがいがあったのですが、インターネット「人間像ライブラリー」の登場によって、図書館が「人間像」を所蔵する意味合いは大きく薄れたと考え、針山家の意向通り文学館となりました。
最後の理由は、保存に関する技術的な問題です。現状でできる限りの保存態勢の基でデジタル復刻作業を行っていますが、民家(新谷家)であることには限界がある。火災や盗難といったリスクなどから「人間像」を守らなければならない。幸い(?)道立文学館は第19号以前の「人間像」を所蔵していませんから、その意味でも適任地だと考えます。


▼ 「人間像」第18号   [RES]
  あらや   ..2017/10/26(木) 17:58  No.538
  「人間像」第18号のデジタル化、かかった時間は「53時間/延べ日数13日間」でした。

けっこうな時間がかかっているのは単純な理由です。それはページ数が多いから。第17号からはもとのA5判サイズに戻り、裁断されたような部分もなくサクサク入力する毎日なのですが、如何せん作品群がどんどん長篇化してきている。もう「人間像」スタイルの誕生と言ってよいのではないでしょうか。作品にどんどんスキがなくなってきて、駄作作家が淘汰され、もう活版印刷に切り替えてこの旺盛な創作意欲を支えて行くしかないような状況ですね。なるべくして、ガリ版時代の終わり態勢に入ったようです。

第16号、原田良子氏『素顔』の登場は大きかった。同人たちの顔色が変わってきたのがよくわかります。葛西庸三『腐敗せる快感』、渡部秀正『山のこつちの方で』、針山和美『吉太郎』…、ヘヴィな作品が詰まった第18号でした。一刻も早く、公開したいと思っています。


 
▼ test01  
  あらや   ..2017/10/29(日) 08:03  No.539
  作成した「人間像」第18号データを「人間像ライブラリー」ホームページへアップ。

今やっているのは、作家別索引から「ナ行」→「人間像同人会」に進み、「人間像」第18号がきちんとアップされているかを確認しているところです。→「えあ草紙でひらく」。

 
▼ test02  
  あらや   ..2017/10/29(日) 08:15  No.540
  「えあ草紙」の先頭画面。「人間像」一冊丸ごとの復刻の場合は、表紙と目次の画像を加えてあります。この画像処理が意外と難航しました。

 
▼ test03  
  あらや   ..2017/10/29(日) 08:22  No.541
  次のページへ移動。うん、目次画像も大丈夫ですね。

 
▼ test04  
  あらや   ..2017/10/29(日) 10:30  No.542
  次のページへ移動。「えあ草紙」は、一気に最終ページに飛んだり、途中のページに栞を挟むこともできます。

また、作家の人にとって何より嬉しいのは、誤植の訂正が可能という点ではないでしょうか。紙媒体なら、後日の正誤表添付くらいしか方法はありませんが、「人間像ライブラリー」なら連絡をいただければ即座に訂正して、その日のうちに訂正原稿をアップできます。

※ ここに載せています「パソコン画面」画像は、掲示板に掲載するために解像度を70Kに落としています。実際の画面はもっと鮮明です。

 
▼ test05  
  あらや   ..2017/10/29(日) 11:05  No.543
  作家別索引に戻り、「ワ行」→「渡部秀正」で、作品「山のこつちの方で」を読むこともできます。作品別索引で、「ヤ」→「山のこつちの方で」で読むことも可能。

考え方は、どこの図書館にもある「著者名目録」「書名目録」です。それがコンピュータの力によって、直に「作品(本)」そのものにつながっているわけで。(「目録カード実習」から始まった私の図書館人生がこんな形で終わることに少しばかり感慨がありました…)

縦書き画面ソフトは数多くあったのですが、この本を開いた形で表示される「えあ草紙」を見た時は「これだ!」と唸りましたね。一発でこれに決定でした。


▼ 木賊   [RES]
  あらや   ..2017/10/23(月) 11:35  No.536
  「とくさ」と読むそうです。「とくさ科の多年生常緑草。茎は直立し、節ははっきりと分かれる。」(角川漢和中辞典)

国策紙芝居が見つかった京極町の家を訪ねる機会を得、その紙芝居が置いてあった物置の本も見せてもらいました。「木賊」の一綴り40冊は、そこで発見したものです。以前、「京極文芸」の復刻をやっていた時、どこかの号で、この「木賊」同人が「京極文芸」にゲスト参加するということがあって、それで名前を覚えていたのですが、実物を見たのはこれが初めてでした。許しをもらって譲ってもらい、「人間像ライブラリー」参考資料として今私の机の上にあります。

今は「人間像」のデジタル復刻で手一杯だけど、いつかは「人間像」の向こうに広がる世界に行ってみたい。


 
▼ コブタン  
  あらや   ..2017/10/23(月) 11:40  No.537
  もしかしたら谷先生の児童文化研究クラスの仕事になるのではないかと私は秘かに思っている須田茂氏の『近現代アイヌ文学史稿』。それが連載されている「コブタン」を毎号贈ってもらっていつも有難く思っています。(購読料払ってないのにすみません… 将来大金持ちになったら払います)

鈍いので今頃気がつきました。この号で『ステーション・駅』を書いている笹原実穂子さんって、現在の「人間像」同人の笹原実穂子さんなんですね。(胆振〜日高の光景が舞台になるお話が多く私の好みです) 改めて確認の意味で巻末の「コブタン総目録」を見てたら、根保孝栄さんの名前も発見したりして。「コブタン」には驚かされることが多い。

同人雑誌「人間像」のデジタル復刻、一応のゴールを針山和美氏が亡くなった第170号までくらいを漠然と考えているのですけれど、実際には、心が揺れ動いています。「人間像」は第170号以降も大変興味深いんですよ。女流陣の健筆、福島氏の『ヘラクレスは来なかった』、村上氏の『あなとみあとあん』はその手の知識が何もないから難しかったけれど、少しでも小林多喜二の生涯を知っている者には『多喜二まんだら雪明り』は爆発的に面白かったですね。

ありゃりゃ、今、雪です。台風21号の雨がみぞれ状の雪に変わりました。小樽、初雪。


▼ デジタル博物館   [RES]
  あらや   ..2017/10/13(金) 09:20  No.534
  昆虫9万点 札幌の愛好家・青山さん ネットに博物館
採集50年超「奥深い生態伝えたい」
 国内有数の昆虫標本コレクターとして知られる北海道昆虫同好会顧問の青山慎一さん(76)=札幌市厚別区=の収集品がインターネット上の「デジタル博物館」で順次公開され、来年、完成する見通しだ。道内外で採集したクワガタやコガネムシ、南半球で捕らえた色鮮やかなチョウなど希少種も含めて9万5千点を展示する計画。青山さんは「昆虫の奥深い生態と美しさを多くの人に伝えたい」と話している。
(北海道新聞 2017年10月11日夕刊)

久しぶりにきちんとした仕事を見せてもらって痛快な気持ちになりました。「人間像ライブラリー」への励みにもなります。

 デジタル博物館は、北海道自然体験学習財団(札幌)のホームぺージ内に「青山慎一先生の子ども世界の昆虫館」(http://www.codomo-sizen.com/kk/)として2014年開設された。9万5千点に上る青山さんの収集品をプロカメラマンがデジタルカメラで撮影し、財団の協力を得て公開を始めた。年度内に主要な9万点以上の作業を終える。
(同記事)


 
▼ デジタル文学館  
  あらや   ..2017/10/13(金) 09:26  No.535
   青山さんは元高校教諭で生物を相当していた小学校高学年から昆虫採集を始め、社会人になつてから50年以上にわたり標本を集めてきた。(中略)
 青山さんは定年退職後、財団が主催する子供向けの「自然体験塾」の講師を務めた。コレクションの価値を:知った財団常務理事の佐藤勝信さん(72)がデジタル博物館の開設を持ち掛けた。
(同記事)

「デジタル博物館」と「自然体験塾」の合わせ技一本がこれからの〈博物館〉になって行くように、「人間像ライブラリー」と「読書会/文学散歩」の合わせ技一本がこれからの〈文学館〉になって行くのかもしれません。人間のやることだから、バーチャルにだって何かしらの限界は将来にあるだろうけれども、今、ガラスケース越しに本の表紙を眺めて物事をわかったつもりになっている間抜けさよりは遙かにマシだと思っています。

「プロカメラマン」とか「財団の協力」とか羨ましい気もするけれど、まあ、これは自分の人生にはなかったものだから… 死んだ子どもの年齢を数えても仕様がない。
「まだか…」という声も聞こえてきそうな十月中旬ですが、今の私に出来る努力はすべてやっています。インターネット公開、もう少しお待ち下さい。


▼ 「人間像」第17号   [RES]
  あらや   ..2017/10/11(水) 09:14  No.532
  「人間像」第17号のデジタル化終了。かかった時間は、「45時間/延べ日数8日間」でした。
デビュー直前なのであれこれ気が焦るのですが、結局、インターネットの技術的部分で私にできることは何もないわけで、焦るだけ時間の無駄なんだと割り切りました。私にできることをやろうと、あれこれ迷わず第17号作業を選びました。

第17号、良かったです。『三年間(その一年)』を除けば、おそらく針山氏最初の、プロっぽい作品『放任』が登場しただけでも嬉しいのに、さらに葛西庸三氏の力作『腐敗せる快感』までが加わって、なにか今後の「人間像」スタイルを予感させるような第17号ではありました。(朽木寒三氏の名も登場したし…) ここは迷わず第18号に突入ですね。


 
▼ 裁断  
  あらや   ..2017/10/11(水) 09:18  No.533
  今まで岩内の北旺孔版社の悪口を書いてきたけれど、私の勘違いでした。深くお詫びします。プロがあんな仕上げ(裁断)するわけはないですね。
裁断したのは針山氏ですか。表紙写真を見るとお分かりの通り、ガリ版時代の「道」「人間像」には全部右側に穴が空けられています。たぶん穴に紐を通して一冊に綴じ合わせていたのでしょう。その際、B5サイズのものがはみ出してしまうので、Aサイズに揃えるために端を裁断したのではないでしょうか。

第17号では前号作品の批評も行われています。それを見ても、全員が普通に作品を読んでいますから、裁断は出版の後に行われたと考えられます。作品批評、全員が原田良子氏の『素顔』を絶賛していますね。原田氏の登場によって、同人全員が発奮してきたのがよくわかります。プロっぽくなって来た…というか。いつまでも仲間受け狙いのアマチュア文章を書いてるわけには行かなくなった…というか。


▼ 「人間像」第16号   [RES]
  あらや   ..2017/09/28(木) 10:16  No.530
  「道」改題、「人間像」第16号デジタル化にかかった時間は、「44時間/延べ日数12日間」でした。

44時間は長いです。こんなにデジタル化作業に時間がかかったのは、ひとつには、造本の問題。第15号に続いて第16号も印刷は岩内の孔版印刷社なんですが、無理な裁断によって本文部分が削り取られている。誤字や脱字なら頭を使って訂正もできるけれど、削り取られた本文は復刻のしようがありません。頑張ったけれど、■【二十字欠】■表示が随所に見られる残念な復刻になりました。

第16号には原田良子氏の小品『素顔』が掲載されています。これも■【二十字欠】■表示が混じることになりましたが、それを押しても、一読ドキッとする小品でした。切れ味、凄い。原田氏は後の「人間像」同人・日高良子氏ですが、才能ある人は、すでに若い時からギラッとするものを放っているんだなあ…と感心しました。


 
▼ デビュー  
  あらや   ..2017/09/28(木) 10:21  No.531
  時間がかかった理由のひとつは、造本。でも、今回はそれとは別にもうひとつ理由はあったのです。それが「人間像ライブラリー」の本番デビューの問題。

かなりインターネット上のデビューが近づいています。すでに画面表示などの技術的問題はほぼクリアして、現在は、コンテンツ(収録作品)の見通し・方向性など、「人間像ライブラリー」全体にかかわる調整の段階に入っています。ここであまり大層言語をしたくはないが、十月のある日、たまたま「人間像ライブラリー」を覗いてみたら、あれっ「検索システム」が動いている…ということがあるかもしれません。


▼ 歴史 デジタルで残す   [RES]
  あらや   ..2017/09/19(火) 12:14  No.525
   歴史 デジタルで残す 俱知安風土館 5年後めどに3千点
【倶知安】町立郷土資料博物館「倶知安風土館」は今秋から、資料をデータ化して保存する「デジタル•アー力イブ(記録文書)」作りを本格化させる。5年後をめどに古い写真など約3千点をデジタル化し、将来的にはインターネットでの公開を目指している。
 デジタル化は写真や文書資料などをスキャナーで読み取り、パソコン上に保存する。資料の散逸や劣化を防ぐことができる利点がある。町によると、札幌市などでは広く行われているが、町村部での取り組みは珍しいという。
 風土館は2年前からアー力イブ作りに取り組んでいるが、今秋から札幌の博物館などから助言を受けつつ、作業を本格化する。古地図や写真などの資料整理や読み取り作業を進める考えだ。
 風土館は約1万点の資料を保管・展示している。地元の郷土資料家などから寄贈されたものが多く、大正時代の街並みの写真や、今年で55回目を迎えた「じゃが祭り」の初期のパンフレッ卜など貴重な資料もある。
 ただ、古い写真は撮影日時や場所が分からないものが多く、当時を知る人を探すなど地道な作業が必要という。同館の小田桐亮学芸員(27)は「古い資料は地域にとっての財産。後世まで残るよう、なるべく早くデジタル化を進めたい」と話している。(堀田昭一)
(北海道新聞 2017年9月15日 小樽後志欄)


 
▼ 5年後  
  あらや   ..2017/09/19(火) 12:20  No.526
  北朝鮮ミサイルが北海道上空を飛び越した朝、この記事が目に入ってきて「へえーっ…」と思いました。去年の「くっちゃんアーカイブをつくろう」講座が不発でこけて以来、もうこの話は終わったものだと思ってました。うるさい奴がいなくなったので、やる気が出てきたのだろうか。
でも、なんか変だ。まず志があまりにも低い。町の歴史に関する見識が低い。なぜ「倶知安町」史料のデジタル化なのだろうか? 函館なら「函館」、札幌なら「札幌」というカテゴリー設定は可能だと考えます。でも、倶知安はちがう。胆振国虻田村北辺の原野に、岩内からの時代の流れと虻田方面からの時代の流れがぶつかった約120年間の堆積物のような地域なのに、なぜに慌てて現在の「倶知安町」地図をかぶせるのだろう。
そうすれば、町議会の通りもいいし、倶知安支局の新聞記者も明日の朝刊記事が書きやすいというのはあるでしょう。(町民の長年の図書館要求もかわせるし…)でも、倶知安町の博物館(教育委員会)がそれでいいのだろうか。「5年後/3千点」のアーカイブで倶知安という町の歴史を表現できると考えているのならずいぶんお気楽な町だなと思う。私にはデジタル「歴史秘宝館」にしか見えませんけど。

 
▼ 札幌の博物館?  
  あらや   ..2017/09/19(火) 12:28  No.527
  私の知ってる限り、北海道のデジタル・アーカイブを推進してきたのは「図書館」ですよ。函館でも札幌でも、自館の所蔵資料デジタル化に十年以上も前から取りかかり、インターネット上にアーカイブを展開して来たのは「図書館」です。札幌の「博物館」がインターネット上で展開している事例は(道立文書館と北海道大学を除けば)ないと思います。
なぜこういう違いが起こるかというと、それはそれぞれの根拠法が違うから。「図書館」の根拠法である図書館法には、第三条で国民に対する「奉仕」という概念が謳われていますし、さらに第十七条では「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」(←「無料原則」といって、私たち図書館員の誇りでもあります)とまではっきり書かれています。つまり、自館資料の無料公開を躊躇ってはならないわけで、インターネット上のデジタル・アーカイブもこの図書館法の主旨に沿って行われて来たのです。
読もうと思えば、沼田流人『血の呻き』でも、大正八年鉄道院発行の『東倶知安線建設概要』でも、国立国会図書館のデジタル・アーカイブで簡単に読むことができる時代に入っています。この、国立国会図書館の方がはるかに「倶知安の博物館」であるという現実をもう少し真面目に考えなくてはいけません。「人間像ライブラリー」は、もちろん、この私たちの現実を踏まえて生まれてきたものです。

 
▼ インターネット上  
  あらや   ..2017/09/19(火) 12:40  No.528
  博物館だから、デジタル化技術などには図書館なんか問題にならないくらい長けているのでしょう。小樽の博物館が古写真のデジタル化処理を行っていたのは、私が京極町に単身赴任する以前ですから、じつに十五年以上も前の話になります。同じ頃に函館市立図書館のアーカイブ構想が始まっていますから、おそらく、パソコンの進化に伴って全国的にデジタル化への気運が高まっていたのでしょう。しかし、小樽の博物館も、札幌の博物館も、ついにインターネット上のデジタル・アーカイブは実現しないままです。今でも、昔私が住んでいた街を確認したかったら博物館に行かなくてはなりません。しかも、入館料を払って。

博物館や美術館や文学館の根拠法は博物館法です。その博物館法には「奉仕」の言葉はありません。「入館料」に関する文言もありません。(←だから「入館料」を自由に設定できる) 博物館法に定義される博物館・美術館・文書館・文学館などは、「奉仕」のための施設ではなく、「調査研究」(博物館法第二条)のための機関なんですね。最近では情報公開の必要性も博物館界でも云われているそうだけど、本旨である「調査研究」ためのぎりぎりの人員・予算でやっているのはどこの世界でも同じでしょうから、インターネット公開のためにあれこれ使う時間なんかないよ…ということなんでしょう。もっと下世話に云えば、インターネット公開してしまったら、入館料収入が減るじゃないか…ということかもしれないけれど。

 
▼ 入館料  
  あらや   ..2017/09/19(火) 12:46  No.529
  去年、道立文学館でやっていた宮澤賢治展に行かなかったのはまさにそういった理由によります。札幌まで行くのが面倒くさい。煙草、吸えないし、入館料、高い。宮澤賢治の情報・画像などインターネット上に溢れかえっている。5年前なら、ミーハーだから行ったかもしれないけれど。
今年の夏、ガラスケース越しに『人間像』第20号表紙を見ていて、なにか悲しいものがありましたね。早く家に帰って「人間像ライブラリー」の仕事がしたいと思った。

このスレッドに付けたのは、今、近代美術館でやっている「ゴッホ展」の写真です。湧学館時代に手に入れたタダ券もこの「ゴッホ展」でお終い。これからは自腹です…


▼ 「道」第15号   [RES]
  あらや   ..2017/09/05(火) 13:32  No.521
  「道」第15号、デジタル化にかかった時間、「35時間/延べ日数9日間」でした。

24ページあまりの冊子に「35時間」もかかったのは、ひとえに造本がひどかったからです。すでに表紙にして題字部分が切れていますでしょう。これが最後のページまで続くのです。


 
▼ 裁断  
  あらや   ..2017/09/05(火) 13:51  No.522
  いくら戦後まもなくとはいえ、プロの孔版印刷屋が、何を考えてこんな商品を作ったのだろう。これで本当に代金を取ったとは信じられない。渡部秀正氏の『不安な年代』、楽しみにしていたのに…

一頁、三段組みの誌面なんですけど、上下の欠けた1〜2文字を前後の文脈や作者の文字遣い・癖から推理して復元して行く作業に少し時間がかかりました。小説や批評なら、まだそういう方法も使えるのだけど、詩歌作品にはもう無理でしたね。行の先頭の欠けた言葉を、まさか私が類推して創作するわけには行かないし。

 【註・新谷】「道」第十五号は造本が非常に悪く、本文の一部分が
  裁断されて判読できない個所があります。欠けている文字は■で
  表示しました。

今回初めて、デジタル作品の冒頭に註を付けました。出来るなら、これをやりたくなかった… でも、こういう状態であっても、PDF版をずらずら出して「ほら、こんなに凄い有り様なんですよ」と云うような下品な展示をやりたくない。可能な限り復元するところにライブラリーの知性や存在意義があるのだと思っています。復元版を信じて、読んでください。

 
▼ 第23〜100号  
  あらや   ..2017/09/05(火) 17:44  No.523
  八月末で車を手放しました。九月からは、てくてく近くのコンビニや郵便局まで歩いたり、庭の草むしりの毎日です。まだ車を使っていた時の名残りがあって、例えば図書館で四、五冊も本を借りてしまって帰りのバスの中であたふたしたりといったことを繰り返していますが、まあ、その内適応して行くのでしょう。全体的には、車にまつわるストレスや諸経費の一切から解放されたことで、「人間像ライブラリー」作業は加速化して行くと思います。

進捗状況です。この前、ホームページのテスト版第1号が出来てきました。検索画面、縦書き表示は美しいのですが、ルビとか傍点表示にまだ少し問題があり調整中です。
データの作成〜送信〜ホームページへの反映体制はほぼ固まり、現在は、コンテンツ(作品)の充実一本へ課題が移ってきているところです。
そのこともあり、また私の車が九月から使えなくなることもあり、八月末に針山家にお伺いし、「人間像」第23〜100号と『三年間』三冊をお預かりしてきました。今年の越冬用に少し多めにお預かりしています。第30号あたりで「人間像」初期の同人はほぼ勢揃いし、作品構成も安定化して行きますから、その頃のタイミングを見計らって『三年間』デジタル化を集中的に行おうと考えています。クリスマス・プレゼントに間に合うかな…

 
▼ 「人間像」第16号  
  あらや   ..2017/09/05(火) 18:27  No.524
  嬉しいことに、針山氏が若い頃につくったガリ版刷り歌集、針山家に残っていました。そればかりではありません。針山氏が投稿していた雑誌『文章倶楽部』『文学集団』まで残っているそうです。これは凄い! 必要となったら東京の近代文学館かな…と考えていたんだけど、針山和美氏の書斎で全て片がついてしまいました。

売った車は京極町時代に使っていた私の車です。これからは、どうしても車が必要となったら、妻の車を休日に使わせてもらうことになるでしょう。草むしりもそろそろシーズンの終わり。冬場になったら、本や資料の整理かな。少なくとも雑然と平積みになってる資料を書架やファイルボックスに収まるくらいにダイエットすれば、いろんな作業が能率化して行くと思うのだが。

「人間像」第16号、明日から開始です。印刷屋が「道」第15号と同じ会社なので、第15号と同じ苦労があるのは解っているのだけど、なぜか気持ちは明るい。ガリ版時代の終わりがもう見えてきているので、明るいのです。


▼ 道新   [RES]
  あらや   ..2017/08/29(火) 06:47  No.519
  「人間像」(北広島市) 「和して同ぜず」遠慮なく批評(文化部 久才秀樹)
 前身の「路苑(ろえん)」から数えると今年で68年、道内の同人誌の中では草分け的存在だ。
 後志管内倶知安町出身の作家、故針山和美が1949年、投稿雑誌で知り合った全国の作家に声を掛けて「路苑」を発行したのが始まり。そのため、創刊当初から同人が全国各地に点在していた。「道」「人間像」と名前を変えながら発行を続け、今年9月の最新号で187号を迎える。
 ピーク時の昭和40年代には、同人が30人以上、北海道のほか関東、関西支部もあり、各支部で合評会を開いていた。北海道新聞文学賞佳作の故千田三四郎のほか、大宅壮一賞候補やスペイン・イザベル女王勲章を受章した会員も輩出した。針山が亡くなった2003年から主宰を務める福島昭午は「関東、関西支部の合評会は“オルグ(活動)に行く”と言って、激しく議論を交わしていた」と振り返る。
(北海道新聞 2017年8月27日 書評欄)

北海道新聞の日曜書評欄。今年度は「文芸同人誌の現在」として、道内の同人雑誌を毎月の最終日曜にレポートしているのですが、今月は「人間像」でした。さすが新聞記事というべきか。私が掲示板にぐちゃぐちゃ書くより、はるかにすっきり「人間像」を紹介していますね。

 福島は「編集方針のようなものは設けていないが、昔から『和して同ぜず』といった雰囲気があった。仲間でも互いの作品への批評に遠慮がなかった」。本誌のほかに、合評会で話し合った内容を「同人通信(同通)」として必ず発行するのも同会の特徴という。
 ただ、ほかの同人誌同様、高齢化には勝てず、現在は同人5人と準会員1人。以前は年4回の季刊だったが、年1回の発行となり、道外支部もなくなった。同人は80代が中心のため、福島は「(自分が)90歳となる2年後、“九十爺(くそじい)”で終刊になる」と苦笑いする。
(同書評欄)


 
▼ 郷土史家(笑)  
  あらや   ..2017/08/29(火) 06:56  No.520
  びっくりしたのは、「人間像ライブラリー」にも言及があったこと。

 一方で、長年、道内文芸を支えてきた同会の記録を残そうという動きもある。針山の足跡を研究する小樽の郷土史家新谷保人が、遺族から過去の「路苑」「道」「人間像」を預かり、インターネット上にアーカイブ(保存記録)する作業を進めている。一部を9月ごろからネット上で公開する予定という。アドレスはhttp://www.swan2001.jp
(北海道新聞 2017年8月27日 書評欄)

郷土史家の皆様、怒らないでくださいね。私は取材の電話口で「ただの無職ですよ」とちゃんと言ってますから。新聞社の方で気をまわしてもっともらしい肩書きを付けてくれたんでしょう。

去年、もっともらしい公の組織・団体のもとでこの仕事を始められないか、あれこれ模索した時期もあったのだけど、結局こういう仕事に金を払ってくれるところはなく、現在のこの形に踏み切ったわけです。ねばり強く行政と交渉を続ける人生も在りなのだろうけれど、そんなことを何年も続けている内には、作家本人や関係者はどんどん亡くなられて行くし、資料もあっという間に散逸してしまう。「私は努力した」みたいな自己満足で終わりたくはなかった。

「たかが個人ホームページ」だから、例えば、倶知安の図書館や文学館や大学のリンクに「人間像ライブラリー」が入ることはないでしょう。でも、どちらが倶知安の人々にとっての〈図書館〉〈文学館〉〈大学〉なのかは、別の問題だと思っています。大げさに言えば、人はなぜ生きるかの哲学の問題だと私は思っています。


▼ 「道」第14号   [RES]
  あらや   ..2017/08/22(火) 08:50  No.517
  「道」第14号(詩特集号)、完了。かかった時間、「30時間/延べ日数5日間」でした。五十篇あまりの詩の入力、時間は小説よりはかからないけれど、詩ゆえに些細な言葉のミスも赦されない。?と思った言葉のチェックにはけっこうな時間と気力がかかりました。で、第15号は明日からに。

◆次号からは三十七頁予告通り渡部君の力作「不安な年代」ですが、小説や詩ばかりでなく念に一度位は短歌俳句の特集も試みたい所存ですから五十首百句の佳作品を用意して置いて下さい。今後の編集方針としては特集以外は成るべく創作に力点を置き五十枚百枚の力作をどし/\発表する心算でおります。
(「道」第14号/編集後記)

その、渡部氏の五十枚の力作は楽しみなのですが、ここのところ針山氏の作品発表が途絶えているのが少し気にかかります。月刊ペースの編集作業が負担になっているのでしょうか。


 
▼ 改題  
  あらや   ..2017/08/22(火) 08:57  No.518
  第16号が近づいて来ました。ここで誌名が「道」から「人間像」へ変わります。ガリ版時代の終わりも近い。五月頃の思惑では、なんとか夏の内に第22号あたりまでをカバーして、そこで針山家にお邪魔して秋冬作業用の第23号〜100号をお預かりしてこようとか思っていたんだけど、やや遅れ気味で推移しています。
この時期、インターネットに「人間像ライブラリー」のテスト版が遂に登場するかもしれず、また、個人的には八月いっぱいで車を手放す予定だったりして事態は流動的なのですが、身体は健康なのでなんとか廻ってゆくでしょう。

◆それから此れも最初の試みで成功すかどうかは疑問ですが、雑誌の他に詩歌句集、単行本の発行も考えております。此れは原則として著者の自費で出す事とし、同人から幾らでも任意の額だけ応援して貰うやり方です。まず最初に僕自身の第一歌集「御園の里」二百首を出しますからその節はよろしくお願いします。
(「道」第14号/編集後記)

『御園の里』か… 以前にもガリ版で歌集『眼の玉』を作って友人たちに配ったみたいだけど、そういうのは残ってないだろうなあ。
『三年間』はお預かりしようと考えています。『人間像』デジタル化が第50号なりのキリの良い時点(たぶん正月頃…)にさしかかったら、作業をきりかえて『三年間』の完全復刻に集中しようと考えています。








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