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 冷山 苦難の北八ッ彷徨    ..山旅     >>引用
      2026/08/07(金) 10:04  No.7731
 
 
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モリノブタさんのリクエストで冷山へ行くことになった。名前からして涼し気なこの山、これまでにも盛夏に登って涼を味わったことがある。

この計画に鉄人M夫妻が参加することになった。東京からの日帰りではどうしても出発が遅くなる。そこで少し行程を短くするコースを設定した。

驚くべき美しさの苔の森を鹿道を適当に拾って歩いていく。最終的に取りつく予定の西尾根に斜めに近づこうとして登っていくと、眺めのよい溶岩崩れ帯に出た。この山では展望を期待していなかったので、これはラッキーと岩から岩へとグイグイと登っていった。いよいよ眺めはひろがる。

これが大失敗だった。上部に行くとシャクナゲ混じりのハイマツが岩の上を占領していることが多くなった。岩と岩の間は大きく落ち込んでいてうかつに足を入れられない。活路を探して右往左往したが、そもそもそんなものがあるはずもない。

撤退を早く決断すべきだったのを躊躇したのは、はっきりした径のある稜線に出てしまったほうがその後が圧倒的に安全だからである。しかもあと標高差で50mもないところまで達していた。さらにそれまで登ってきた溶岩帯を下るのは相当に危険なことも判断を鈍らせた。

結局、たった50mでもその藪を突破するのは無理と判断、実に厳しい牛歩の撤退が始まった。展望がいいだけに西日がもろに照り付ける。そのうえ風もない。肌がジリジリと灼けるのがわかる。冷山ではなく熱山である。ただでさえ暑さに弱い私は半分熱中症のようになって、わずかにあった木陰でようやく一息つく始末。とにかく登りの倍以上の時間をかけてなんとか安全な森林帯まで下った。

しかし安全といっても森には夕闇が迫っていた。後で駐車場までの登り返しがあろうとも、まずはもっとも近い車道までたどり着こうと急ぐ。もう苔のすばらしさを愛でる余裕などない。

ようやく車道に飛び出したときすでに18時半を過ぎていた。あと10分遅ければ森の中は完全に暗くなっていただろう。

なんと山中8時間、近来稀にみるというよりは、自分にとってはおそらくもう2度とない苦難の長丁場だった。

16時台の電車で帰京するはずだった鉄人M夫妻を小淵沢駅で降ろしたのはすでに20時半を過ぎていたのだから、帰宅は深夜だっただろう。とにかく皆さん、お疲れ様でした。

 Re:冷山 苦難の北八ッ彷徨    ..鉄人M     >>
        2026/08/07(金) 21:50  No.7732
 
 
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苔を愛でるのが好きな女性のみなさまを、"苔女"と呼びならわすのだそうです。

そんな苔女たちがうっとりとしてしまいそうな、苔で覆われたふかふかな地面の針葉樹林…

今回の山行は、そんな雰囲気で展望もなく終始するのか…と思いきや、シャクナゲやハイマツ生い茂る岩稜を攀じ登り、苦難の道程ながら、曽遊の山々の展望を楽しむことが出来ました。

山旅さんが添えてくれた写真、私が勝手に「北・北八ッ三山」と命名した、右から茶臼山〜縞枯山〜北横岳の山並みを私ども夫婦が指呼のもとに懐かしく望んでいるところです。

ここは山旅さん曰く、折返し"撤退"の場所なのですが、私にとっては、"撤退"などではなく名誉ある"転進"の地点。
諏訪盆地の頭上に守屋山、経ヶ岳、さらには中央アルプスを望んだ大展望写真を添えましたので、ご笑覧ください。

近来稀に見る"長丁場"を終え、何とか間に合った上り最終「あずさ」の車中では、全く期待していなかった車販嬢が出現。
これ幸いと、キンキンに冷えた缶ビールで乾杯すれば、まさに"終わり良ければ全て良し"の大団円となりました。

山旅さん、モリノブタさん、本当にありがとうございました。



 Re:冷山 苦難の北八ッ彷徨    ..山旅     >>
        2026/08/08(土) 09:08  No.7733
 
 
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あずさ最終に間に合ったとは何よりでした。しかもビールが向こうからやってくるとは!!。さぞやうまかったことでしょう。私といえば、むろん帰宅後ビールをあおったものの、あまりに疲れていたので、会心のビールというわけにはいきませんでした。その後布団に入ったあとに足が攣って、1時間くらい苦しみました。

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地形図に山名記載のある八ヶ岳の中で、美濃戸中山、稲子岳と冷山がマイナー三傑といっていいと思う。

美濃戸中山は八ヶ岳でももっともにぎわう場所の裏山だからちょっと登ってこようという人があるだろう。稲子岳も南壁とコマクサが割と有名だから物好きが行く。冷山は渋の湯からの道がすぐ脇に通じているから、ちょっと寄り道をという人があると思う。

しかし、冷山をわざわざ径のない方向から登りましょうというのは相当な物好きで、私たちはいつもそうやって登ってきた。もっとも、今回のような障害に遭遇しない限りは別にどうってことのない、高い部分に向かって登りさえすれば頂上に達する山の形ではある。

ま、頂上を目的としなくとも、この山の西麓は北八ヶ岳でも随一ともいえる歩きやすい苔の森なので、GPSという強力な武器を誰もが持つ今、ぜひ徘徊を楽しんでもらいたい、というのはウソで、幸いなことにそんな物好きが少ないおかげで、私たちが静かに歩けるというものである。

今回、森の中にひときわ目立つ色があったので、おっ、これはと近づいてみると、案の定驚くばかりの立派なマスタケ(鱒茸)だった。図鑑でも見ないような見事なもので、これは珍味として貴重、ロッジの料理用にと持ち帰った。

 Re:冷山 苦難の北八ッ彷徨    ..やまねこ     >>
        2026/08/19(水) 23:00  No.7738
 
 
びっくりしました。当地の山域なら目を瞑っても歩ける山旅さんでもこんなことがあるんですね。顧客を満足させるのがガイドの本分だと思いますが、日没直前まで北八ツ山中で難儀をするとは・・・ガイド費用のことがふと気になりました。



モリノブタさんのリクエストで冷山へ行くことになった。名前からして涼し気なこの山、これまでにも盛夏に登って涼を味わったことがある。
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> この計画に鉄人M夫妻が参加することになった。東京からの日帰りではどうしても出発が遅くなる。そこで少し行程を短くするコースを設定した。
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> 驚くべき美しさの苔の森を鹿道を適当に拾って歩いていく。最終的に取りつく予定の西尾根に斜めに近づこうとして登っていくと、眺めのよい溶岩崩れ帯に出た。この山では展望を期待していなかったので、これはラッキーと岩から岩へとグイグイと登っていった。いよいよ眺めはひろがる。
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> これが大失敗だった。上部に行くとシャクナゲ混じりのハイマツが岩の上を占領していることが多くなった。岩と岩の間は大きく落ち込んでいてうかつに足を入れられない。活路を探して右往左往したが、そもそもそんなものがあるはずもない。
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> 撤退を早く決断すべきだったのを躊躇したのは、はっきりした径のある稜線に出てしまったほうがその後が圧倒的に安全だからである。しかもあと標高差で50mもないところまで達していた。さらにそれまで登ってきた溶岩帯を下るのは相当に危険なことも判断を鈍らせた。
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> 結局、たった50mでもその藪を突破するのは無理と判断、実に厳しい牛歩の撤退が始まった。展望がいいだけに西日がもろに照り付ける。そのうえ風もない。肌がジリジリと灼けるのがわかる。冷山ではなく熱山である。ただでさえ暑さに弱い私は半分熱中症のようになって、わずかにあった木陰でようやく一息つく始末。とにかく登りの倍以上の時間をかけてなんとか安全な森林帯まで下った。
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> しかし安全といっても森には夕闇が迫っていた。後で駐車場までの登り返しがあろうとも、まずはもっとも近い車道までたどり着こうと急ぐ。もう苔のすばらしさを愛でる余裕などない。
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> ようやく車道に飛び出したときすでに18時半を過ぎていた。あと10分遅ければ森の中は完全に暗くなっていただろう。
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> なんと山中8時間、近来稀にみるというよりは、自分にとってはおそらくもう2度とない苦難の長丁場だった。
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> 16時台の電車で帰京するはずだった鉄人M夫妻を小淵沢駅で降ろしたのはすでに20時半を過ぎていたのだから、帰宅は深夜だっただろう。とにかく皆さん、お疲れ様でした。



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