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わざわざ木曜山行に参加しようと遠路関西からおいでのお客さんなら、久しぶりに富士山の近くまで行ってみようかと考えていたが、予報が少々よろしくない。
富士山の展望を売り物にする山々は、富士山が見える見えないで山の良さが語られるのは、彼らにとっては迷惑なことだと私は常々考えているが、ま、これは富士山に厳しい私独自の発想かもしれぬ。
イチかバチか行ってみようと出かけて正解、予報のわりには上々の富士の見え具合で、すっからかんよりは雲の変化に味があった。新緑もまだまだとあっては三湖台も閑散としていて、先着の数人が下ったあとは貸切になった。
行きがけ、御坂を登れば桃は最後の濃い色だったし、桜公園の桜も満開、だが御坂トンネルをくぐって富士五湖地方に入ると、さすがは県下一の寒冷地だけあって、八ヶ岳南麓よりずっと春浅かった。
本栖湖から四半世紀ぶりにR300を富士川に下れば、あっという間に新緑の盛りなのだから山梨県は変化に富んでいる。国道は知らぬ間にトンネルや橋梁で整備され、かつての険路の面影はなくなっていた。
帰りがけの新府桃源郷は、これも最後の桃色の濃さで、これは雨だろうがもう一度出かけなければなるまいと、今日は雨具を持って、新しく拓かれた新府城址のハイキング道を歩きに行く予定である。
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