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 林岳    ..山旅     >>引用
      2023/09/29(金) 09:20  No.6790
 
 
林岳は、寺田政晴さんが『岳人』誌で紹介したのが、雑誌に載った最初だったと思う。もう25年も前のことである。寺田さんは五郎山を越えて千曲川源流に下り、甲武信岳に登るような山歩きをしていたから、その途次にこの小さな山にも立ち寄ったのだと思う。こんな山にわざわざ登りに来る人は多くないだろう。せいぜい、五郎山に登るついでか、町田市自然休暇村に泊まった人が軽いハイキングに出かける程度ではないだろうか。

寺田さんと横山さんが、この山に登ってきたと、帰りがけにロッジ山旅に寄ってくれたこともあって、私も早速登りに行ったのだったと思うが、それも20年前のことで、もう詳細は覚えていない。

例年なら甲府盆地周辺の山へもそろそろ出かけようという時期だが、秋らしい気温になったのもつかの間、再び猛暑になるとの予報では甲府に近づくのも嫌である。

またまた中信高原かなあと頭をひねったが、さすがに山域を変えようと、林岳を思い出した。1600mあればそう暑くもないだろう。

山椒は小粒でもピリリと辛い、といった山だが、辛いというほどでもなく、若い人ならものの30分で登れる山である。そこで数時間を遊ぼうというのだから、しばしば休憩をしながら登った。

西と東に少々離れたピークを持つ山で、一般的な径があるのは西ピークまで、東ピークへはかすかな踏跡があるだけである。

西ピークには諏訪の富士講のものらしき石碑が建っているが、どんな経緯でこんな場所に建っているのかはまったく不明である。「富士清月教会」と彫られた文字が見えるので、帰ってきて調べてみたら、その住所が、枝垂れ桜で有名な富士見境の高森観音堂になっている。へぇ、どうしてだろう、調べてみると面白いかもしれない。

わりと広い西ピークは羅漢寺山あたりに似た白砂青松で眺めがよい。昼にはまだ間があるので、東ピークで昼食にすることにする。ピーク間にはシャクナゲが多いので花期には見事だろう。

東ピークはごく狭い岩頭だが、ふたりだけなら広すぎるくらいである。眺めはいいし、小さな山でも達成感のある頂上である。ここで昼休みとしたが、この高さでも暑いくらいなのだから、下界はさぞやと思っていたら、案の定、甲府はもっともおそい猛暑記録になったとか。

地形図をみれば安全な下山の方法は一目瞭然である。そのとおり下って、4時間足らずの山遊びを終えた。

(東ピークから、おとみ山がカメラを向けているのは、国師ヶ岳から北へ、雨降山、長峰と続く、超マニア向けの稜線である。その手前、松の間に見えるのが西ピーク)


 Re:林岳    ..山旅     >>
        2023/09/29(金) 09:38  No.6791
 
 
岩岳から見ると、林岳と五郎山がこういう風に見える。岩峰なのに「林岳」とはこれいかに。当て字なのでしょうね。

 Re:林岳    ..おとみ山 [URL]     >>
        2023/09/29(金) 12:02  No.6792
 
 
岩だらけなのに、林岳とはこれ如何に? いい加減なネーミングなんて、世の中には沢山ありますが、流石豊富な抽斗を持つ我がリーダーの眼に狂いはなく、自分にとっては近年の大ヒット山行でした。

化けて出そうな年令のせいで、ひたすら歩くだけは、もう御免。
冒険心と好奇心を満たしてくれる、おまけがあって余裕のある山行こそが、心と身体の一番の栄養なのです。適当にスリルを味わえる岩遊び+キノコのお土産付き。こんな山行であれば、毎週でも行きたいと、勝手な寝言をお許しください。

遊び心の一端をご開陳ということで、先ずはその@〜林岳西峰山頂の岩の緩斜面一面を覆っていた、ぶ厚いミヤマハナゴケ。やや乾燥気味でしたが、まるで絨毯状態。灼熱地獄の夜、こんな処で一夜を過ごして見たいと、飛んだ妄想を……

さて、そのAは本命のキノコ〜登り初めて間もなく、脇の古い切り株に上物のクリタケが。師匠と仲良く分けて頂戴しましたが、真っ先に思い出したのが、「俺はクリタケが一番好き」と、言っていた故・S先輩のこと。Sさん今晩味噌汁に入れて、謹んで戴きま〜す。

Bは下山中の松交じり雑木林で、うっかり踏んづける寸前に見つけた立派なクロカワ一本。早速割いて焼きショウガ醤油で、晩酌と共に戴きぃ。ナベタケ・ウシビタイと地方名は様々ですが、子供時代はロウジと。ホロ苦みがあるぶ厚い傘は、マツタケ以上の珍味と信じて疑わず、当地に住んでからは毎年買って食しています。

Cイワタケ〜写真参照。深山の岸壁に着生する地衣類〜キノコではなく、苔の仲間なのだそう。採取の際に墜落して死んだり、貴重な物で高価ですが、付け根の石くずやゴミをとって、酢の物や天ぷらで。栄養豊富な珍味だそうですよ。それぞれ、手の届く範囲内で結構な量を剥がし採って来ました。今晩、酢の物でご馳になります。

脱線話で失礼しましたが、人は後白河法皇ではありませんが「遊びをせんとや生まれけむ」〜この精神を忘れず、これからも遊びのある山行を期待しています。


 Re:林岳    ..崇徳帝の末裔     >>
        2023/10/01(日) 06:50  No.6793
 
 
おとみ山氏 no6792投稿
「林岳」は5年ぐらい前に2回訪れました。町田市の保養所過ぎてすぐ登山口があり僅か30分くらいで五郎山が良く見える岩場に出ますね。絶景です。最初はこの先の林岳山頂までのルートがシャクナゲに覆われて歩きにくそうだったので引き返しました。その後に再度訪れ岩場から山頂まですぐでした。

山頂は岩と松の庭園風で石碑まで建ってます。誰がここまで持ってきたんだろう?です。ここは西ピークで山旅師の記述にあるように羅漢寺山に雰囲気が似てます。

さておとみ山氏の投稿です。Aのクリタケは私も好物で味噌汁投入は絶品です。BのクロカワCのイワタケは未知です。まして「ショウガ醤油」「酢の物」などの調理方法も独居不器用老人には無理です。おとみ山氏のような天性の器用さと現役時代の研鑽を怠ったツケが晩年に至り後悔を迎えている訳です。

「遊びをせんとや生まれけむ」・・の後白河法皇の人生哲学は誠に当を得ており、全く異論はなく人生かくありたい。とは思いますが、石川啄木の「働けど働けど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る(一握の砂)」の如く「遊びをせんまま」一生を終える人の方がこの国には多いのでは・・とも思うのです。
後白河法皇の生活の糧(収入)はいかほどでその源泉は「遊びたくても遊びも知らず一生を終えた人々」に拠っていたのではないか。とも想いを馳せますね。

文学才覚溢れるこの法王はたしか、日本三大怨霊の崇徳上皇の親類ですね。崇徳帝の怨念の一生と思わず対比してしまいました。


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