|
今週(2/3〜2/9)は寒の戻りということで、4日(火)から5日(水)にかけて都心にも僅かの雪が降ったが大事には至らずに済んだことは良かった。仕事が休みだったこともあり個人的には白銀の世界を見たかったのだが・・・(笑)
●小林 秀雄著:「直感を磨くもの」 新潮文庫
【本質を射ぬく目、いわゆる「直観」を養う方法とは何か。類い稀なる慧眼の士、小林秀雄が各界の第一人者十二人と語り合う中に、そのヒントは立ち上る。思考停止を招く「○○主義」、芸術作品を曇らせる浅薄な「知識」、空論化する「弁証法」…文学・絵画・演劇といった「芸術」、哲学・思想・科学といった「論理」、そして人間力といっていい「教養」。小林秀雄の直観を探る格好の対話集。―本の紹介よりー】 <目 次> 三木清―実験的精神、横光利一―近代の毒、湯川秀樹―人間の進歩について、三好達治―文学と人生、折口信夫―古典をめぐりて、福田恆存―芝居問答、梅原龍三郎―美術を語る、大岡昇平―文学の四十年、永井龍男―芸について、五味康祐―音楽談義、今日出海―交友対談、河上徹太郎―歴史について、12名のメンバー
どれだけの引き出しをもっていたらこんなにも各界のそうそうたる知識人のメンバーと話せるのか、またノーベル賞(対談の翌年に受賞)の湯川秀樹氏との長い対談(小林47歳、湯川41歳)の中で「・・・科学の進歩が平和の問題を質的に変えてしまったという恐ろしくはっきりした思想、そういうはっきりした思想が一つあればいいではないか、あとは平和を保つ技術、政治技術の問題だ。どうして政治家たちはそうはっきり考えないか。民主主義だとか共産主義だとかという曖昧模糊としたイデオロギーをめいめいかかげて相争うのか。どうも私にはわかりません」と言う小林氏の言葉が印象に残った。私には難しすぎて理解するには再読だけでは足りず、あと何回読んだら理解できる(出来ないと思うが)のだろうか。【20250306(木)】
|
|