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読書日記―19 >>
クマジィ 2025/06/14(土) 03:02
梅雨入りして雨を覚悟しているが、それほどの雨は降っていない。
それでも本日午後から明日にかけて雨予報が出た。
今年は遠出することがないせいか、週末に雨が降っても気にならない。どうせ近所の書斎で読書するぐらいだから・・・(笑)

●植松 三十里著:「イザベラ・バードと侍ボーイ」 集英社文庫

【三浦半島の下級武士の子・伊東鶴吉は、維新後に通訳となる。父が幕末に函館へ行き生死不明のため、家族を養う身だ。20歳となり、東北から北海道へ旅する英国人作家イザベラのガイドに採用された。彼女は誰も見たことのない景色を求めて、険しき道ばかりを行きたがる。貧しい日本を知られたくない鶴吉とありのままを世界に伝えようとするイザベラ。英国人作家と通訳の青年の北への旅は困難を極める…。対照的な二人が織りなす文明衝突旅を開国直後の日本を舞台に描く歴史小説。―本の紹介よりー】

著書は小説仕立てになっている。
これまで小説仕立てとしては、高橋克彦の「ジャニー・ボーイ」、中島京子の「イトウの恋」などを読んだが、本書は通詞(通訳)の伊東(本来なら伊藤)とイザベラ・バード(以下バード)の会話などを主に物語は進んでいく。他にも通訳の伊東本人の家族との絆や父の教えなども含めながら旅は北へ。これまでバードの北海道までの旅で見聞したことが紀行文として著されてきたが、二人の気持ち・考えがぶつかりながら旅は進む。

伊東の英語力はどのようにして生まれたのか、また明治時代の前半でどうして通詞(通訳)になれたのか、旅が終わった伊東のその後はどうなったかなどが詳しく紹介されている。非常に面白くテンポも良かったので300ページを3日間で読み終えることが出来た。【20250614(土)】



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