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キャンパス内の歩道に面した石積みに今年も見事な萩の花が咲き始めた。 私が6年前、シルバーで働いたころは、増えすぎ蔓が絡まりあって藪状態にあったのだが、造園業の真似事をし、根のちょっと上からすべてを選定して何とか体裁を整えた。あれから6年、いい感じで道行く人の目を楽しませてくれている。
秋の七草の一つであるハギは、「万葉集」に最も多く詠まれ、古くから日本人に親しまれてきた植物でハギは種類が多く、なかでも最も広く栽培されるのが、ミヤギノハギと言われている。刈り込んでも枝を1m以上伸ばすほど生育おう盛で、枝垂れて、晩夏から秋にかけて、多数の赤紫色の花を咲かせるのが特徴、また栽培が容易で、秋の風情を楽しむことができる。
昨年だったか、手入れしていたら職員の方から「挿し木したら根付きますかね」と言われ、短く切った1本を差し上げたところ、根付きましたと喜んでいた。こういう時、この仕事をしている一番の楽しいところでもある。
―春日野に咲きたる萩は片枝はいまだふふめり言な絶えそね― 作者不詳 (娘はまだまだ幼いのです。でもお心があるならば声だけでもかけてやってください。萩は娘に重なって)「ふふめり=蕾として膨らんでいる」【20251008(水)】
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