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風に軀を委ねる、浮浪の子は、その夏の日を到る処の空の下で過して来ました。これは、そのきれぎれな、思い出です。 (沼田流人「浮浪の子」)
一時は東京(国立国会図書館)かな…とまで思い詰めた『浮浪の子』ですが、道立図書館のアドバイスでマイクロフィルムという手段があることを知りました。とても有難かった。一年間もぐずぐずしてたのが馬鹿みたい。これを機に、今まで溜め込んでいた懸案の作品を一気にデジタル化しようと考えています。しばらく「人間像」作業を離れます。
「東京日日新聞」に連載小説を書いた…と単純に考えていたのですが違いましたね。連載小説は別の面に当時の大御所が書いたものがあります。流人の『浮浪の子』が載った八面は、いわば投稿欄みたいな紙面でした。原稿料は出ないけれど、意欲ある作品を活字にしてあげようという場所ですね。
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