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七月のある日、ルーチンのパソコン仕事を休んで日本児童文学学会北海道支部の機関誌「ヘカッチ」第20号を一日読み耽っていました。第20号ということで、『ヘカッチの30年』という巻頭言が載っています。全文引用させてください。
「へカッチ」の創刊号は、1994年5月に出された。創刊の言葉を、鈴木喜三夫、比良信治、佐藤将寛、谷暎子、柴村紀代が書いた。「へカッチ」創刊のきっかけは、西田良子先生だった。日本児童文学学会で、当時、国内留学中(佐藤は兵庫教育大学大学院、柴村は日本女子大学大学院)だった2人と谷暎子が話し合い、北海道子どもの文化研究同人誌が誕生した。「へカッチ」というタイトルは、鈴木喜三夫が、アイヌ語の「子ども」という意味から付けた。創刊から9号(2005.4)までは、北海道子どもの文化研究同人誌として出していたが、2006年に改めて日本児童文学学会北海道支部を立ちあげ、「へカッチ」通巻10号から、支部の機関誌として創刊号とした。 現在、会員・会友を含め16名が在籍している。それぞれ自分の研究テーマを持ち、活発に研究を進めている。 「ヘカッチ」も今回、支部機関誌として20号、通巻で29号を数える。 思えば、30年にわたる歳月、2度も北海道で学会を引き受け、少ない人員でよく頑張ってきたと思う。 支部も今、代表も事務局も若い人に代わり、てきぱきと例会の運営も機関誌の発行も続けてくれている。 創刊の頃のメンバーは、今、揃って年をとった。これから若い人たちが、それぞれに児童文学研究を深め、「へカッチ」というこの年1回のささやかな冊子を充実した発表の場として続けてくれることを心から願っている。 (柴村紀代「ヘカッチの30年」)
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