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No.599 への▼返信フォームです。


▼ 吉本隆明   引用
  あらや   ..2022/12/24(土) 17:10  No.599
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吉本隆明 廃墟からの出立
http://www.h-bungaku.or.jp/exhibition/special.html

 川上春雄氏の執念によって、こんど『初期ノート』発刊以後に氏によって見つけだされた初期の文章をあたらしく収録して増補版をつくることになった。あらたに見つけ出された草稿類をまえに、なにか手品をみるようなおもいがする。
(吉本隆明「増補版のための覚書」)

すでに勁草書房版の時代に本人が語っていますが、本当に、目の前に、ガリ版刷の『和楽路』や『草莽』があることには腰を抜かしてしまう。


 
▼ 防風林   引用
  あらや   ..2022/12/24(土) 17:15  No.600
  道立文学館に行ったのは吉本隆明展だけが目的ではなく、もうひとつ、『防風林』(大森亮三主宰)を閲覧したいということもありました。京極時代から探していたのですが、図書館関係では所蔵がなく、長らく懸案事項だったのです。

きのう一日、コピーしてきた佐藤瑜璃『父・流人の思い出』を読み耽っていました。いや、凄い。長らく沼田流人についてわからなかった部分がぼろぼろと姿を顕してくる。早く函館に行きたい!などと興奮しまくった一日でした。
年末から「人間像」第105号作業に入るつもりでいたのだけど、ちょっと予定変更です。『父・流人の思い出』のデジタル化を急ぎたい。そして、出現してきた沼田流人像については、この「読書会BBS」の方で書きとめて行きます。2023年は忙しくなりそう。

 
▼ 砂澤ビッキ展   引用
  あらや   ..2022/12/24(土) 17:19  No.601
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https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/knb/exhibition/program/103

「楡下亭病院へ? ……良平さんに迷惑かけるからやめておきます。北郷へ帰って、近所の菅野医院へいくことにします」
(針田和明「志保」)

針田作品によく登場する「奥さんの実家」って、私の実家に相当近いです。その北郷に一晩泊めてもらって、翌日、道立近代美術館へ。
札幌って凄いやね。「65歳以上は無料」なんだって! その「65歳以上」を証明するものがなかなか見つからなくて、窓口の人が見かねて「今回はいいです」と言ってくれた。あとで、ビッキ展をまわっている時に、財布に「小樽市ふれあい回数券」(70歳になると貰えるバス券)があったのに気がついたけど、後の祭りだ。

実に思い切った展示でした。私の好きな『風の王と王妃』や『風』にも柵や囲いみたいなものは何もないんですね。触ろうと思えば触れる形で展示してあった。だから、触らない限りはどんどん近づけるので、私は10センチくらいのところまで目を近づけて見てました。こんな体験、初めて。「個人蔵」の作品がほとんどだったのにも吃驚。見たことのないビッキ作品の連発で頭クラクラしました。このビッキ展のカタログは価値あるわ。

 
▼ かなしき時は君を思へり   引用
  あらや   ..2022/12/24(土) 17:23  No.602
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 啄木の「かなしき時」に思い出す人、懐かしいであろう人を、女性に絞って書いてきました。「語る」ような文体になっているのは、講演や講座でお話ししたことをもとにまとめた、ということもありますが、読者のひとりひとりに、直接やわらかく語りかけ、啄木という人間をより近くに感じていただきたい、という気持ちからでもあります。
(山下多恵子「かなしき時は君を思へり」/あとがき)

往復のバスの中や文学館の椅子で、読了。山下さんの「啄木」像は本当に安定していて、語りかけられたことを素直に受けとめられる。新しい「沼田流人」像を探し始める今この時に出会ったというのもまた何かの縁ではないだろうか。

図書館現場を離れて、もう六年目に入る。2020年10月発行のこの本に気づくのに、こんなに遅れをとってしまった。表紙の「鳥」と「山?」の関係が不思議。



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