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No.671 への▼返信フォームです。


▼ 小樽湊殺人事件   引用
  あらや   ..2023/07/22(土) 18:50  No.671
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小樽が舞台になった作品で〈旭橋〉が出てくるのはこれが初めてではないだろうか。

文下睦夫(ほうだし・むつお)とか瓜生鼎(うりゅう・かなえ)とか、出てくる人物の名前がみんな変な名前ばかりなので、なにか、キリスト教の十二使徒とか、『十二人の怒れる男』とか、そういうものに故事付けた命名なのかな…とか思った。(ワープロの漢字変換で「ほうだし→文下」とストレートに出てくるのにも吃驚)

図書館の新刊コーナーにたまたまあったのと、「人間像」作業のちょうど一段落したタイミングが重なって最後まで読んだけれど、作業中だったら、こういう、頭で拵えたものはストレスがかかるので放り出していたかも。(昔は好きだったんですけどね…)

「あとがき」は最近の荒巻義雄の思考が知れて大変面白かった。今日は部屋の片付けの続きをして、さあ、「人間像」第113号だ。〈乾咲次郎〉が待っている。


 
▼ 帝国の弔砲   引用
  あらや   ..2023/07/28(金) 17:21  No.672
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図書館から借りてきたのはもう一冊あって、それがこの『帝国の弔砲』。何十人もの予約、予約で書架で見かけたこともなかったのだけれど、この前、漸く発見。発行から二年も経ってるけれど、私は別に急ぎませんよ。

 ラジンスキーが登志矢たちのほうに近づいてきて、鋭く言った。
「銃殺は、中止だ」
 ペトレンコ軍曹が確認した。
「恩赦ですか?」
「いいや」 ラジンスキー少尉は青ざめた顔で首を振った。「首都で、革命だ」
「また?」とペトレンコ軍曹が訊いた。
「昨夜、ボリシェビキが武装蜂起して、冬宮の政府はなくなった。元首が誰か、参謀総長が誰かわからない。軍は、様子を見る」
 登志矢たちは顔を見合わせた。
 十月二十六日の昼前だった。
(佐々木譲「帝国の弔砲」)

考えてみたら、小説で〈ロシア革命〉読んだの、これが初めてではないだろうか。凡くらな「ロシア革命史」本なんかより、遙かに鮮明。遙かに知性。

 
▼ 裂けた明日   引用
  あらや   ..2023/08/11(金) 14:47  No.673
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「女の名前は、サカイマチです。ご存じですか?」
「サカイマチ?」
「ええ」
 佐藤は、酒井真智、と書くのだとつけ加えた。
 酒井真智。信也は直接には答えなかった。
「有名な女性なんですか?」
「仙台市内で治安紊乱活動に関わっていて、数日前に仙台を逃げました。こちらに向かったという情報があります。自分の娘を連れています」
「こちらというのは、二本松市のことですか?」
「沖本さんのお宅です。来ていますか?・」
「いいえ。誰も」逆に訊いた。「その酒井真智という女性が、どうしてうちに来るんです?」
「理由はわかりません。目的地はあなたの家だ、という情報があったというだけです」
「どこからです?」
「言えませんが、信頼できる情報源からです」
「わたしはテロ組織にも治安紊乱活動にも無縁ですが」
(佐々木譲「裂けた明日」)

館内閲覧のみ可の『日高文芸』第14号(平村芳美『酔いの彼方』を所収)を読みに図書館に行ったら、「北海道の作家」コーナーにこの新刊を発見。ラッキーでした。(道警シリーズ最新作も出てこないかな…) 『酔いの彼方』については稿を改めて。



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