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ロッジ山旅を開業した26年前、敷地内には10本の白樺があった。それが今までに5本倒れた。白樺がこわいのはある日突然倒れることである。したがって庭木にはまったく向かないように思うが、いかにも高原らしく感じられる木なので前のオーナーが植えてしまったのだろう。ひょっとすると何本かは実生かもしれない。
これまでに倒れた木はいずれも電線に引っかかった。この場合は電線の所有者が伐ってくれるのでまったく金がかからなかったのはえらく運がよかった。
玄関脇にある、いわば宿のシンボル的な白樺は、この木としてはかなりの大木になって屋根の上に覆いかぶさっていた。枝に力がなく、これはそろそろ寿命でさすがに伐らなければと思いつつかなりの金額がかかるのでつい先延ばしになっていた。
葉が出る前にと、やっと決心して伐ってもらった。重機が入れないからロープを駆使しての作業である。おそらく半世紀は立っていたのだろう木が半日で消えてしまった。
伐られた木の根元部分は完全にウロになっていて、もう倒れるのも時間の問題だったと思う。伐りたくて伐ったものの、四半世紀もの間毎日見ていたものが視界から消えて、なにかしら寂しい感じもする。
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