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やまんばさんご一行との2日目、帰名するにも便利な霧ヶ峰のどこかを歩くつもりでいた。しかし、ふだん富士山を見ることもない名古屋の、しかも登山がことさら趣味ではない人たちである。
棒道を歩いたときも、遠くに見える富士山に歓声をあげ、近くの八ヶ岳や南アルプスなどにはさほど関心がないのを見て、好天は約束されているわけだし、やはりこれは富士山にぐっと近づいてみようと考えが変わった。
そこで考えたのが青木ヶ原樹海歩きである。樹海からは富士山は望めないが、どうせ行く途中でさんざん車窓から目にするだろう。
車窓からも、また途中で立ち寄った外国人だらけの大石公園でも、期待どおりの富士山を望むことができた。しかし、一行が青木ヶ原樹海に抱いていたイメージは、昼なお暗い鬱蒼とした森だったが、天気が良いうえに、樹海に混じる広葉樹がまだ芽吹いたばかりとあっては、やけに明るい樹海歩きになってしまったのである。
ま、それはそれ、死にたい人も死にたくなくなるような明るい樹海をルンルンと歩いて、壮大な富士山をさんざん見て、めでたく帰名されました。ありがとうございました。
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