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▼ 「人間像」第149号 前半   引用
  あらや   ..2026/04/29(水) 18:31  No.1294
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 部長、課長が、好人物で、障害者に理解があっても、O市では、市費六十七億円も、国鉄跡地にできる日本一売場面積の広い新しくできるスーパーのため投資するため、他の分野は、一率十パーセントのシーリングが、かかっている。予算が十パーセントヘらされた中で、いくら職員に善意があっても、障害者やお年よりの施策は、枠をはめられてできないようになっている。
(北野広「つつじ晴れ」)

数年で、あっという間に撤退したMカル… 小樽って、いつもこう。

第149号は北野広『つつじ晴れ』、井内昭子『時の流れの中で』、丸本明子『水中花』、渡辺静江『デニム追想』、内田保夫『夕餉』、福島昭午『愚人抄(2)』、朽木寒三『西十丁目のあばら家』など。流ゆり『父・沼田流人の交流』はお休み。代わりに針山和美『続・半病雑記』が始まりました。

 
▼ デニム追想   引用
  あらや   ..2026/05/02(土) 16:48  No.1295
   それでも私達は新婚生活を楽しんだ。夫はよく、駅前のボーニ森屋デパートに行って娘たちと友達になって写真を撮ってやったりした。「山田五十鈴に似た顔の長い子なあ、こっそりおまんじゅうを一つまけてくれたサ」と云ってお土産を持ってきた。そして「薬売場の子ソバカスが少しあるが横顔がノーブルなんだ、俺、そいつが好きよ」 私は悪戯をした。出勤する夫に「コリアン(眉墨)買ってきて。薬局にあるの。小さくて安いものよ」と云った。夜帰って来るなりコリアンを投げつけた。「とうとう独身がばれたよ、ギャルたちの愛想のない冷たい事ったらないよ」と云ったが怒っている様子はなかった。
(渡辺静江「デニム追想」)

函館を舞台にした小説って、「人間像」では珍しいですね。大昔、それこそ五十年くらい前に函館から参加した同人がいたけど、すぐにいなくなってしまった。

 
▼ 愚人抄   引用
  あらや   ..2026/05/05(火) 10:44  No.1296
   流れの中で大きな石が幾つも起こされているのが分かった。熊の足跡も残されている。虎杖も踏みしだかれ、背中をこすりつけたのか白樺の樹に体毛が付着していた。
「どうだ、わかったべ。ここはヤツの水飲み場よ。石が起きてたべ。サルカニば探していたのよ」
 彼はザリガニをサルカニと言った。ハンター二人は黙って頷いた。二人とも目的地に着いてから緊張したままであった。
「出たら、オラが射つから、おめだちはただ狙ってるだけでいい。したども照準から目ば離すなよ。ま、オラは一発で仕留める自信あるども、人間だから失敗もあるせ。オラが二発射つようなことあったら、おめだちも射て」
 彼は今朝の注意をもう一度繰り返した。
 風に乗ってかすかにラッパの音が聞こえたような気がしたが気のせいかもしれない。
「さ、これから喋らねど。おめだちも座って待で」
(福島昭午「愚人抄(二)」)

いやー、かなり本格的な熊撃ち話なのでびっくりした。父の仮面話から熊撃ち話へ。熊撃ち話から一転して日教組のストライキ話へ。原始林の中での思考は自由自在に福島さんの宇宙を飛びまわりますね。



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